今夏もいつものように、百貨店やSCの何ヶ所かで、贈答用のハンカチを購入した。
(C) C.KODAMA 近頃の頼りない接客対応に、冷や汗をかくのは、かつて販売や教育職を務めていたからだろう。
 20枚(1枚は千円以上)ほどのハンカチを買い物カゴに入れて、カウンターに向かうとき、いつも“惨めな気分”になる。
 人手不足でコスト削減の時代だからといって、商品のそばに、接客をしてくれるFAがほとんどいないからだろう。
 おまけに、カゴが、夢やロマンを謳っている商業空間とは、およそかけはなれたチープなプラスチックや、色気のないスチールだったりする。それでも、あるだけましだが…。
 贈りたい人の顔を思い浮かべて、喜んでいただけそうな、色や柄(メーカーやブランド含)をチョイスしたいので、ギフトセンターの「詰め合わせ」で済ますことをしない。
 「3枚を2枚箱に入れてね…」というと、ほとんどが、即座に「無理かもしれません」と口にする。…「箱に入れないで、メーカーの袋にさりげなく入れて…」と頼むと、ただガサッと入れてシールを貼る。
 先週のことだが、レジカウンターあたりに、お客さまが他に一人しかいないのを見届けた後、自らが購入した中から3枚を取り出して、とあるフォーミングをした。
 「こうすると、おしゃれで早いから」と見本を見せたところ、「わあーッ、いいことを覚えたわ! 友達に贈るときに試してみよう」との声がした。 声の主は、なんと隣で会計をされていた、熟年の上品なご婦人だったのだ(?)。
〔ILLUST:C.Kodama〕
日本繊維新聞(毎週水曜日掲載)No.409